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ちくま学芸文庫

なめらかな社会とその敵

——PICSY・分人民主主義・構成的社会契約論

近代の根本的なバージョンアップを構想した野心的試論、ついに文庫化! 複雑な世界をそのままで生きるための方途とは何か。本書は今こそ新しい。

定価

1,540

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51120-1

Cコード

0130

整理番号

-28-1

2022/10/11

判型

文庫判

ページ数

448

解説

内容紹介

成田悠輔氏(経済学者・データ科学者)絶賛!
「敵はあなたかもしれない」
来たるべき300年後の社会を実行可能な形で構想した画期的試論、ついに文庫化! 
複雑な社会を複雑なままで生きるにはどうすればよいのか――。これが本書の中心にある問いだ。生命の起源から説き起こし、細胞の膜と核の問題が社会制度と地続きであることが、最初に示される。社会の〈なめらかさ〉とは、膜の機能を弱め、諸物が連続的なつながりをなすネットワークへと開いていくことにほかならない。それは、情報技術の支援の下、貨幣・投票・法・軍事というコアシステムの変革によって実現される。近代のメジャーバージョンアップだ。巻末には、原著刊行後に顕在化した問題を俯瞰する新論考を付し、本書の現代性と可能性をあらためて照射する。

歴史的な閉塞感の中に生きる現代人にとって、本書は希望の書でありたいと願っている。 ――「はじめに」より

目次

第1部 なめらかな社会(生命から社会へ
なめらかな社会)
第2部 伝播投資貨幣PICSY(価値が伝播する貨幣
PICSYのモデル
PICSY、その可能性と射程)
第3部 分人民主主義Divicracy(個人民主主義から分人民主主義へ
伝播委任投票システム)
第4部 自然知性(計算と知性
パラレルワールドを生きること)
第5部 法と軍事(構成的社会契約論

生態系としての社会へ)

著作者プロフィール

鈴木健

( すずき・けん )

鈴木 健(すずき けん):1975年長野県生まれ。1998年慶應義塾大学理工学部物理学科卒業。2009年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。専門は複雑系科学、自然哲学。東京財団仮想制度研究所フェローを経て、現在、東京大学特任研究員、スマートニュース株式会社代表取締役会長兼社長。著訳書に『NAM生成』(共著、太田出版)、『進化経済学のフロンティア』(共著、日本評論社)、『現れる存在』(共訳、ハヤカワ文庫NF)など。(写真撮影:新津保建秀)

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