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ちくま学芸文庫

映像のポエジア

——刻印された時間

うちに秘めた理想への郷愁??。映画の可能性に応える詩的論理とは何か。映像の詩人がおよそ二十年に及ぶ思索を通し、芸術創造の意味を問いかける。

定価

1,650

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51130-0

Cコード

0174

整理番号

-56-1

2022/07/07

判型

文庫判

ページ数

416

解説

内容紹介

うちに秘めた理想への郷愁――。映画の可能性に応える詩的論理とは何か。映像の詩人がおよそ二十年に及ぶ思索を通し、芸術創造の意味を問いかける。===「それ独自の事実のフォルムと表示のなかに刻み込まれた時間――ここにこそ、私にとって芸術としての映画の第一の理念がある」。その理念が有機的統一をもって結晶する〈イメージ〉。『惑星ソラリス』『鏡』『サクリファイス』など、生み出された作品は、タルコフスキーの生きた世界の複雑で矛盾に満ちた感情を呼び起こす。俳優や脚本のあり方をはじめとする映画の方法は、現代において涸渇した人間存在の源泉を甦らさんとする意図とともに追求された。戦争と革命の時代である二十世紀に、精神的義務への自覚を持ち続けた映画作家の思考の軌跡。

目次

序章
第1章 はじまり
第2章 芸術―理想への郷愁
第3章 刻印された時間
第4章 使命と宿命
第5章 映像について
第6章 作家は観客を探究する
第7章 芸術家の責任
第8章 『ノスタルジア』のあとで
第9章 『サクリファイス』
終章

著作者プロフィール

アンドレイ・タルコフスキー

( あんどれい・たるこふすきー )

アンドレイ・タルコフスキー(Andrey Tarkovsky):1932-86年。ロシア(ソ連)の映画監督。ショットの中を流れる時間とそれを表現するリズムに注目し、独自の映像を創出。1984年に亡命。作品に『惑星ソラリス』『鏡』『ノスタルジア』など。映画は人間存在の精神的実在に迫れると確信しながら、映像を文明批評の水準に高めた。86年パリで客死。『サクリファイス』が遺作となる。

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