長谷川博隆
( はせがわ・ひろたか )1927-2017年。東京生まれ。東京大学文学部卒業。名古屋大学名誉教授。専攻、ローマ史。著書に『ハンニバル――地中海世界の覇権をかけて』『カルタゴ人の世界』(ともに講談社学術文庫)、『古代ローマの自由と隷属』『古代ローマの政治と社会』(ともに名古屋大学出版会)、訳書にマティアス・ゲルツァー『ローマ政治家伝Ⅰ~Ⅲ』、テオドール・モムゼン『ローマの歴史 』(全4巻、ともに名古屋大学出版会)など。
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古代ローマで、貴族のほか職人や芸術家など市井のひとびとは、どのような一日を過ごしていたのか? 西洋古代史学の泰斗が軽妙に綴る。解説 田中創
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ローマには歴史のすべてがある! 聖なるものと人間的なもの、すべてが混ざりあうことによって、ローマは「永遠の都市」と呼ばれる歴史の重みをもつに至った。そこでは貴族のみならず職人や芸術家などの市井のひとびとまで、どのような一日を過ごしていたのか? ローマ人の識字率はどのくらいだったのか? 西洋古代史学の泰斗がローマの古代社会と生活について、ポンペイやカルタゴなどの故地も巡りつつ、具体的な姿を掘りおこし生き生きと描きだす。ひとびとが「われらの海(マレ・ノストルム)」と呼んだ地中海世界へと読者をいざなう一冊。
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1日の生活リズム・娯楽・人生観――
地中海世界への誘い
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Ⅰ 古代ローマの町と生活
永遠の都=ローマ
古代都市ローマとその一日〔「ひま」のはなし/ローマ人と死 〕
巨大都市ローマの表と裏
ローマの水道
ポンペイ
Ⅱ 地中海とローマ
ローマと地中海
ローマと海賊
「われらの海」
ローマ史の旅から〔デロス島/「キリストはエボリにとどまりぬ」/カルタゴの故地にて/カルタゴ・ローマ・テュニス/ハンニバルの象 /ローマの遺跡をたずねて 〕
Ⅲ ローマ人の社会
ローマ人の社会
職人の世界
ローマの芸術家
牧人の世界の一断面
ローマ人はどれくらい字が読めたか
ローマ人を熱狂させたもの
ローマ人とその服飾
カルタゴおよび属州アフリカの服飾
ローマの興隆について
文庫版解説 『ローマ人の世界』、その成り立ちを考える 田中創
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