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ちくま学芸文庫

増補 聖典クルアーンの思想

——イスラームの世界観

ジハードはテロを意味するのか? なぜキリスト教、ユダヤ教といがみ合うのか? 最も遠いと思われがちな隣人の思想を経典の内容から理解する。

定価

1,430

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51243-7

Cコード

0114

整理番号

-40-1

2024/05/09

判型

文庫判

ページ数

336

解説

内容紹介

ジハードはテロを意味するのか? なぜキリスト教、ユダヤ教といがみ合うのか? 最も遠いと思われがちな隣人の思想を経典の内容から理解する。

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クルアーンにはモーセやイエスといったユダヤ教・キリスト教の重要人物たちも預言者として登場する。いったい彼らとイスラームとはどういう関係なのか? なぜ同じ預言者同士でありながらムハンマドに下されたクルアーンが最も正しい聖典とされるのか? 本書ではまずシーア派とスンナ派の違いなどの基礎知識を紹介しながらムハンマドの生涯を概観し、イスラームの成立過程をたどる。その上で天から下されては更新されていく「啓示」の基本構造を説明し「ジハード」などの聖句の意味をクルアーンを読みながら解説する。イスラームの考え方や行動の意味が根本からわかる格好の入門書。
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ムスリムは何を信じているのか
ユダヤ教・キリスト教との関係からジハードまで
イスラームの基本を根本から理解する

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目次

第1章 クルアーンとはいかなる聖典なのか?(クルアーン誕生の経緯 アッラーの啓示から書物へ
クルアーンの構成と内容
読誦されるクルアーン 日常生活のなかで)
第2章 預言者たちとクルアーンに先行する諸啓典(「啓典の民」と「純正一神教徒」 クルアーンのユダヤ教・キリスト教徒観
預言者たちと啓典 アダムからアブラハムへ
モーセの「律法の書」、ダビデの「詩篇」、イエスの「福音の書」)
第3章 「天の書」とクルアーン(クルアーンが語るクルアーン その自己認識
「天の書」と人間の運命
「記録の書」と人間の運命
「天の書」からクルアーンへ 啓示が下される時)
第4章 日本人とクルアーン(英雄「マホメット」への関心 大正のクルアーン訳
「亜細亜との連帯」を目指して 戦前のクルアーン訳
学問と信仰 戦後のクルアーン訳)
第5章 改宗者ムスリムとクルアーン翻訳(ムスリムに改宗した人たち 「危険分子」か「仲介者」か
ヨーロッパの改宗者ムスリムによるクルアーン翻訳書
アメリカの改宗者ムスリムによるクルアーン翻訳 女性の活躍
日本の改宗者ムスリムによるクルアーン翻訳)

著作者プロフィール

大川玲子

( おおかわ・れいこ )

大川玲子(おおかわ・れいこ):イスラム学者。明治学院大学国際学部教授。ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)修士課程修了。東京大学大学院人文社会系イスラム学博士課程修了。著書に『イスラーム化する世界――グローバリゼーション時代の宗教』(平凡社新書)、『クルアーンーー神の言葉を誰が聞くのか』 『リベラルなイスラームーー自分らしくある宗教講義』(ともに慶應義塾大学出版会)、『イスラーム基本練習帳』(共著、大和書房)などが、訳書にマイケル・クック『コーラン』 ( 岩波書店)がある。

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