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ちくま学芸文庫

人間の本性を考える 下

——心は「空白の石版」か

「心」をめぐる不都合な真実

人間がもつとされる「心」とはいかなるものか。この難題に真っ向勝負を挑んだ現代の古典。新版へのあとがきを新たに訳出した決定版。解説 佐倉統

定価

2,090

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51282-6

Cコード

0111

整理番号

-15-4

2025/02/06

判型

文庫判

ページ数

656

解説

佐倉統

内容紹介

人間とはどのような存在なのか、人間がもつとされる「心」とはいかなるものか。もし、すべては環境によって規定されるというならば、人間らしさをめぐるあらゆる探究は無に帰するだろう。そうした人間性をめぐる不毛な対立を乗り越え、それぞれの人間が生まれながらにして兼ね備えた多様性や差異を認めていくこと、そこからしかよりよい世界は生まれないはずだ──。政治、暴力、不平等、ジェンダー、子育て、芸術など多様なトピックを取り上げつつ、本書でピンカーはこう訴えかける。人間本性という永遠の謎に真っ向勝負を挑んだ快著に、「2016年版へのあとがき」を新たに訳出した決定版。

目次

IV 汝自身を知れ――心の設計仕様書
第12章 人は世界とふれあう――相対主義の誤謬
第13章 直観とその限界
第14章 苦しみの根源はどこにあるのか
第15章 殊勝ぶった動物――道徳感覚の危うさについて

V 五つのホットな問題――人間の本性から見る
第16章 政治――イデオロギー的対立の背景
第17章 暴力の起源――「高貴な野蛮人」神話を超えて
第18章 ジェンダー――なぜ男はレイプをするのか
第19章 子育て――「生まれか育ちか」論争の終焉
第20章 芸術――再生への途をさぐる

VI 種の声――五つの文学作品から

二〇一六年版へのあとがき/解説/原注/参考文献/人名索引

著作者プロフィール

スティーブン・ピンカー

( ぴんかー,すてぃーぶん )

スティーブン・ピンカー(Steven Pinker):1954年、カナダ生まれ。スタンフォード大学、マサチューセッツ工科大学で教鞭をとり、現在はハーバード大学心理学研究室教授。進化心理学の第一人者として知られ、認知科学や実験心理学の視点から視覚認知、心理言語学などについて幅広く研究している。米国科学アカデミー会員。『心の仕組み』(ちくま学芸文庫)、『言語を生みだす本能』(NHKブックス)、『21世紀の啓蒙』(草思社文庫)、『暴力の人類史』(青土社)など邦訳書多数。

山下篤子

( やました・あつこ )

山下 篤子(やました・あつこ):北海道大学歯学部卒業。翻訳家。ラマチャンドラン『脳のなかの幽霊』『脳のなかの天使』など訳書多数。

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