風間喜代三
( かざま・きよぞう )風間 喜代三(かざま・きよぞう):1928年東京生まれ。東京大学文学部言語学科卒業。東京大学名誉教授。著書に『言語学の誕生』(岩波新書)、『ラテン語・その形と心』『オウィディウスでラテン語を読む』(いずれも三省堂)、共著書に『言語学 第2版』(東京大学出版会)、『サンスクリット語・その形と心』(三省堂)などがある。
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ヨーロッパ文明の礎であるラテン語とギリシア語。印欧語族の古層に属する両言語は、近代語が失った複雑な規則を持つことから、現代人が習得するのは容易ではない。本書は文字、発音から形態に至るまで、二つの言語を対比させながらその全体像を描き出す。名詞や形容詞の格変化、動詞の細かな時制と態(ギリシア語特有の「アオリスト」や「中動態」)、その動詞がさらに変化した分詞──。様々な特徴を古典の例文とともに見ることで、複雑さに支えられた豊かな表現を持つ、ラテン語とギリシア語の輪郭が浮き彫りになる。古典語のエッセンスを凝縮したコンパクトにして本格的な案内書。 解説 吉川斉
第1章 ギリシア,ローマの文学と言語の伝統
第2章 ギリシア語とラテン語の系統
第3章 文字
第4章 発音
第5章 アクセント
第6章 形態
第7章 統語
第8章 韻律
第9章 固有名詞
〈付録〉変化表
さらに深く知るために
あとがき
解説 (吉川斉)