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ちくま学芸文庫

法然の手紙を読む

手紙が語る法然の教えと人柄

法然が自身を慕う人々へ宛てた手紙。そこには称名による往生という本願念仏の本質が、初心者にもわかりやすく説かれている。最良の浄土仏教入門。

定価

1,430

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51320-5

Cコード

0115

整理番号

-9-11

2025/08/06

判型

文庫判

ページ数

336

解説

内容紹介

浄土宗の開祖・法然は様々な人から教えを乞われていた。本書では、法然が熊谷直実のような武士から式子内親王、北条政子に至る人々に宛てた手紙を平易な訳文とともに紹介する。仏教を専門としない相手に書かれた手紙には、称名念仏による極楽往生こそ救いの道であることが、わかりやすくかつ論理的に説かれている。また文面からは、身分や年齢にかかわらず相手を尊重し、権力とは正面から対峙しない、優しくも強かな法然の人柄が窺える。本書はそうした手紙の読解を通じて、現実から逃げるのではなく往生を見据えて現実を強く生きるという、本願念仏の持つ実践的な力を提示する。文庫オリジナル。

目次

はじめに
1 なぜ今法然の手紙なのか
2 テキストについて

第一章 これで念仏が分かる!
1 最良の本願念仏入門!(大胡太郎実秀の妻へつかわすお返事)
2 本願念仏の極意(黒田の聖人へつかわす御文)

第二章 「根本の弟子」は武士
1 熊谷次郎直実につかわすお返事
2 津戸三郎為守へつかわすお返事
3 念仏か?『法華経』か?(大胡太郎実秀へつかわすお返事)

第三章 死後を見定める
1 共に浄土に(正如房へつかわす御文)
2 臨終に念仏ができなくとも大丈夫!(空阿弥陀仏へつかわす御文)

第四章 なにが念仏を妨げるのか?
1 本願を疑う(ある人のもとへつかわす御文)
2 「四十八願のまなこ也、肝也、神也」(ある人へ示した詞)

第五章 権力者に答える
外柔内剛(北条政子へつかわすお返事)

おわりに

法然の手紙原文
略年表
主要参考文献
あとがき

著作者プロフィール

阿満利麿

( あま・としまろ )

阿満 利麿(あま・としまろ):1939年生まれ。京都大学教育学部卒業後、NHK入局。社会教養部チーフ・ディレクター、明治学院大学国際学部教授を経て、現在同大学名誉教授、連続無窮の会同人。『日本精神史』『『教行信証』 入門』『『往生要集』入門』(以上、筑摩書房)、『法然の衝撃』『親鸞 普遍への道』『無量寿経』『歎異抄』『親鸞からの手紙』『『歎異抄』講義』(以上、ちくま学芸文庫)、『日本人はなぜ無宗教なのか』(ちくま新書)、『選択本願念仏集』(角川ソフィア文庫)など著書多数。

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