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筑摩選書

生老病死の図像学

——仏教説話画を読む

苦しみを見つめ、 哀しみを超える

仏教の教理を絵で伝える説話画をイコノロジーの手法で読み解くと、中世日本人の死生観が浮かび上がる。生活史・民俗史をも視野に入れた日本美術史の画期的論考。

定価

1,980

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01537-2

Cコード

0370

整理番号

0035

2012/02/13

判型

四六判

ページ数

304

解説

内容紹介

人は、この世に生まれ、年老い、病を得て、死ぬ。仏教に謂う「四苦」を日本人はどのように捉えてきたのか。教理経論を絵で伝える「仏教説話画」を、イコノロジーの手法で読み解くと、苦しみに対峙する中世日本人の心性が浮き彫りになり、時空を超えて、その知=死生観・宇宙観が現代によみがえる。生活史・民俗史をも視野に入れた、日本美術史の画期的論考。

目次

第1章 生まれることは苦しいか?(四苦とはなにか
「生苦」とはなにか ほか)
第2章 老いの醜さ・老いの尊さ(老いはいつから始まるか
老いの醜さ ほか)
第3章 病の三態と「病草紙」(病のイメージ
路上の病人 ほか)
第4章 死を超えて(死ぬのはいつも他人
「死苦」のイメージの二面性―哀惜と嫌悪の精神史 ほか)

著作者プロフィール

加須屋誠

( かすや・まこと )

一九六〇年東京都生まれ。京都大学文学部哲学科美学美術史専攻卒業。同大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。帝塚山学院大学助教授などを経て、現在、奈良女子大学文学部教授。専攻は日本仏教美術史。著書編著に『美術史と他者』(晃洋書房)、『仏教説話画の構造と機能』(中央公論美術出版)、『国宝六道絵』(中央公論美術出版)、『方法としての仏教文化史──ヒト・モノ・イメージの歴史学』(勉誠出版)ほか。

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