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筑摩選書

傍らにあること

——老いと介護の倫理学

老いを生きるとはどういうことか。きわめて理不尽であり、また現代的である老いの問題を、「ひとのあり方」という根本的なテーマに立ち返って考える思索の書。

定価

1,760

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01597-6

Cコード

0310

整理番号

88

2014/04/14

判型

四六判

ページ数

256

解説

内容紹介

老いは死へ近づいてゆく生の下降である。老いを生きるとは、衰退と喪失、不安と理不尽を体験することである。長い歳月をかけてつくり上げた自己像の変更を余儀なくされ、私たちは自問する。老いの価値はどこにあるのか、と。それは、ひとの傍らにあり、ひとと共にあって、移ろう時のなかで互いの存在を肯定し合う関係を紡いでゆくことにほかならない。いのちへの思いに立ち返り、老いのあり方を考える思索の書。

目次

第1章 生きるということ
第2章 自分ということ
第3章 自由ということ
第4章 老いということ―老いの倫理学のために
第5章 介護ということ―介護の倫理学のために
第6章 死ということ
終章 傍らにあること

著作者プロフィール

池上哲司

( いけがみ・てつじ )

一九四九年東京都生まれ。京都大学文学部哲学科卒、同大学院博士課程単位取得退学。専攻は倫理学・現象学。一九九二年より大谷大学文学部哲学科教授。二〇一四年三月、定年退職。著書に『実践哲学の現在』(共著・世界思想社)、『自己と他者』(共編著・昭和堂)、『モラル・アポリア』(共著・ナカニシヤ出版)、『岩波講座 哲学12 性/愛の哲学』(共著・岩波書店)、『親鸞像の再構築』(共著・筑摩書房)などのほか、エッセイ集『不可思議な日常』(東本願寺出版部)がある。

この本への感想

大変納得しつつ読みました。一方日常で他者との関係で自然に相手との距離をはかりながら信頼関係を築いているように思います。理屈ではないなと思いました。傍らにあり続けることの大切さを教えていただきました。ありがとうございました。

アンナ

さん
update: 2016/03/21

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