筑摩選書
日本と西欧の五〇〇年史
西尾幹二
著
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高度経済成長が進む中で、経済的な理由で進学を断念し、町工場や商店などに就職した若者たち。低賃金、長時間労働、そして孤独な日々。そんな彼ら彼女らが熱心に読んだのが「人生雑誌」と総称される雑誌だった。その代表格『葦』『人生手帖』は、それぞれ八万部近く発行されるまでになった。「生き方」「読書」「社会批判」を主題とするこの雑誌に、読者は何を求めたのか?人生雑誌の作り手側にも光を当てながら、この雑誌とその読者がいかなる変容を遂げていったのかを描き出す。戦後史の空白を埋める貴重な労作である!
序章 格差と教養と「人生雑誌」
第1章 戦争の記憶と悔恨―荒廃と復興の時代
第2章 人生雑誌の隆盛―集団就職の時代
第3章 大衆教養主義の退潮―経済成長と消費の時代
第4章 「健康」への傾斜と人生雑誌の終焉―ポスト高度成長の時代
終章 人生雑誌に映る戦後―エリート教養文化への憧憬と憎悪
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