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筑摩選書

骨が語る兵士の最期

——太平洋戦争・戦没者遺骨収集の真実

玉砕、飢餓、処刑――太平洋各地で旧日本軍兵士を中心とする約500体の遺骨を鑑定してきた人類学者は何を見たのか。遺骨発掘調査の最前線からレポートする。

定価

1,650

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01670-6

Cコード

0320

整理番号

163

2018/07/12

判型

四六判

ページ数

240

解説

内容紹介

太平洋戦争における日本人の海外での戦没者二四〇万人のうち一一三万人の遺骨がいまだに見つかっていない。太平洋各地で、旧日本軍兵士及び民間人約五〇〇体の遺骨を鑑定してきた人類学者―日本随一の遺骨鑑定人が、現地の島々の発掘調査の現場でいかなるトラブルを乗り越え、骨の特徴分析・DNA鑑定や戦史記録から身元を割り出してきたのか。全ての兵士の帰還を目指して現在も続く調査を、最前線からレポートする。

目次

第1章 幻のペリリュー島調査
第2章 骨を読む
第3章 撃墜された攻撃機―ツバル共和国ヌイ環礁
第4章 玉砕の島々
第5章 飢餓に苦しんだ島々
第6章 終戦後も戦闘が行われた島―樺太

著作者プロフィール

楢崎修一郎

( ならさき・しゅういちろう )

1958年、大分生まれ。成城大学・オレゴン大学卒業。オックスフォード大学大学院修了。ボルドー第Ⅰ大学大学院中退。群馬県立自然史博物館、群馬県埋蔵文化財調査事業団、厚生労働省を経て、現在、大妻女子大学博物館勤務。専門は人類学。これまで、ケニア・シリア・インドネシア等で発掘調査に従事。近年は、主に太平洋地域で遺骨収集に従事している。訳書にR・ルーウィン『人類の起源と進化』(てらぺいあ、1993年)、監修に『日本人のはじまり』(岩崎書店、2004年)がある。

この本への感想

楢崎修一郎氏が、研究の時間を割いて、太平洋戦争の激戦地の遺骨収集に働いた記述が淡々と語られていて、先の戦争が終戦を迎えて73年経ているにもかかわらず、まだ終わっていないことを痛感しました。また生き残った我々日本人がまだなすべき仕事がこんなに残されていることを今の日本人にあまねく知っていただきたいと思い、私の周りの友人にこの本を推薦しています。歴史に残すべき大切な著作であると力説したいです。

大石幸子

さん
update: 2018/08/10

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