澁澤龍彦
( しぶさわ・たつひこ )澁澤 龍彦(しぶさわ・たつひこ):1928年、東京に生まれる。東京大学仏文科卒。サドを中心とするフランス文学の翻訳、評論、中世の悪魔学についての考察、美術評論などの各分野で多彩に活躍。サドの『悪徳の栄え』の翻訳では裁判の被告となった。また幻想風小説も書く。1987年死去。主な著書に『ビブリオテカ澁澤龍彦』『高丘親王航海記』訳書に『サド選集』『サド侯爵』など多数。
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フランス暗黒文学の巨星サド侯爵の、夫人宛の手紙を中心に編集した牢獄文学者の告白。特異な性的所業ゆえに、義母モントルイユ夫人によって投獄されたサドは、苦悩、怒り、嫉妬、時には最も秘密の欲望をも、躊躇なく夫人に打明ける。その赤裸々な表現は18世紀においてその比を見ない自由さ、大胆さに達している。サド研究の泰斗である澁澤龍彦が「できるだけ具体的かつ詳細な」註解を付す。解説:出口裕弘
1 ヴァンセンヌにて
モントルイユ夫人宛
サド夫人宛
マルー=ドロテ・ド・ルーセ宛
アンブレ師宛
私を苦しめる愚鈍な悪党どもへ
ルイ=マリー・ド・サド宛
2 バスティーユにて
サド夫人宛
アンブレ師宛
バスティーユ参謀部の将校各位へ
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