長山靖生
( ながやま・やすお )長山靖生(ながやま・やすお):1962年生まれ。評論家。鶴見大学歯学部卒業。歯学博士。開業医のかたわら、世相や風俗、サブカルチャーから歴史、思想に至るまで、幅広い著述活動を展開する。著書『日本SF精神史』(河出書房新社、日本SF大賞・星雲賞・日本推理作家協会賞)、『偽史冒険世界』(筑摩書房、大衆文学研究賞)、『帝国化する日本』(ちくま新書)、『日本回帰と文化人』(筑摩選書)、『萩尾望都がいる』(光文社新書)など多数。
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八〇年代以降、フリーターの数は増え続け、今や就業人口のなかで無視できない存在となった。日本の近代史をふり返れば、たとえば「高等遊民」という現象のように、「決められない若者たち」は過去にも存在した。けれども現代のフリーターは、先進国のなかでも特殊な今日的現象である。なぜこうした現象が生じたのだろうか?自らも「オタク」として職業選択に際し違和感を抱いた著者が、労働(仕事)観を切り口に、「決められない」若者たちの気分を探る。
第1章 フリーターに対する社会の困惑
第2章 フリーターは告発する
第3章 決められない若者
第4章 決めつける若者
第5章 勤労を尊敬しない伝統
第6章 一億総サラリーマン社会としての戦後
第7章 フリーターへのささやかな提言
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