清水真木
( しみず・まき )1968年生れ。明治大学商学部教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。哲学、哲学史専攻。主な著書に、『忘れられた哲学者 土田杏村と文化への問い』『友情を疑う 親しさという牢獄』(いずれも中公新書)、『これが「教養」だ』(新潮新書)、『知の教科書 ニーチェ』(講談社選書メチエ)、『岐路に立つニーチェ 二つのペシミズムの間で』(法政大学出版局)などがある。
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怒る、悦ぶ、悲しむ、妬む…。生きていれば、さまざまな「感情」が誰の心にも去来する。だが、その本質は何か。プラトンからアーレントにいたる歴史の糸を辿り、西洋では伝統的に「理性の敵」として語られることが多かった感情に対し、新しい視点から照明を当てる。古代ギリシアに始まり、デカルト、スピノザ、マルブランシュなどを経て今日にいたる感情をめぐる哲学的言説の系譜を整理し、それぞれの細部を精神史の文脈に置きなおす。哲学史の新たな読みを果敢に試みる感情の存在論。
序章 感情の問題とは何の問題か
第1章 感情の哲学、あるいは驚きと悦びについて
幕間 感情の分類、あるいはストア主義について
第2章 感情の科学、あるいは情動主義について
幕間 感情の受動性、あるいは機械論的決定論について
第3章 感情の伝達、あるいは公共性への意志について
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