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ちくま新書

万葉集から古代を読みとく

万葉集全体を歴史学・民俗学・考古学の視点も駆使しながら解剖し最古の歌集が伝える古代史、文化史をさぐっていく野心的試み。「表現する」ことの原初性に迫る。

立命館白川静記念東洋文字文化賞優秀賞

定価

880

(10%税込)
ISBN

978-4-480-06962-7

Cコード

0295

整理番号

1254

2017/05/09

判型

新書判

ページ数

240

解説

内容紹介

歴史の中の『万葉集』。歌の拡がりを示す、出土した考古資料。民俗学が教えてくれる歌の文化の本質。それらを総合することによって、『万葉集』の新しい読み方を提案する画期的な書。“情感を伝える歌”“事実を伝える日記”“共同体が伝える物語”。古代人は、どうやったら、これらをうまく書き表し、後世に残せると考えたのか。斬新な古代文化論、万葉文化論が、ここに出現。

目次

第1章 歌と文字との出逢い
第2章 歌を未来に伝える意志
第3章 歌の作り手と歌い手
第4章 木簡に書かれた歌
第5章 日本語を漢字で書く工夫
第6章 日本型知識人の誕生
第7章 日本型知識人と神々
第8章 消えゆく物語をどう残すか
第9章 日記が芸術になる時

著作者プロフィール

上野誠

( うえの・まこと )

1960年、福岡県生まれ。国学院大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得満期退学。博士(文学)。現在、奈良大学文学部教授(国文学科)。研究テーマは万葉挽歌の史的研究、万葉文化論。日本民俗学会研究奨励賞、上代文学会賞受賞、角川財団学芸賞を受賞。歴史学や考古学、民俗学を取り入れた万葉研究で、学会に新風を送っている。著書に『おもしろ古典教室』(ちくまプリマー新書)、『日本人にとって聖なるものとは何か』(中公新書)、『魂の古代学』(新潮選書)、『遣唐使阿倍仲麻呂の夢』(角川選書)など多数。小説作品に『天平グレート・ジャーニー』(講談社文庫)がある。オペラや朗読劇の脚本も手がける。

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