ちくま新書

日本経済の死角
─収奪的システムを解き明かす
河野龍太郎
著
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死体を忌み嫌い、人の目に触れないようにする現代日本の文化は果たして普遍的なものなのだろうか。中国での死体を使った民衆の抵抗運動、白骨化できない死体「キョンシー」、チベットの「鳥葬」や悪魔祓い、ユダヤ・キリスト教の「復活」「最後の審判」、日本の古典落語に登場する死体、臓器移植をめぐる裁判。様々な時代、地域の例を取り上げ、私たちの死体観を相対化し、来るべき多死社会に向けて、死体といかに向き合うべきかを問い直す。
第1章 武器としての死体―中国(死体と公権力
死体放置事件の背景
死体放置事件の系譜)
第2章 滞留する死体―漢族(死体をめぐる儀礼
危険な死体
徘徊する死体)
第3章 布施される死体―チベット族(魚と死体
鳥と死体
切り刻まれる死体)
第4章 よみがえる死体―ユダヤ教とキリスト教(イエス磔刑以前
キリスト復活以後
死体と献花)
第5章 浄化される死体―日本(恐ろしい死体―古代・中世
落語「らくだ」―近世
法と死体―近現代
おわりに―私の死後に残される死体)
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