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ちくま新書

インドネシア

——世界最大のイスラームの国

世界一のイスラーム人口を誇るインドネシアで、人々はどのような社会を創り上げたのか。多様なムスリムの声と共に、教義と実践の狭間で揺れる大国の実態を描く。

定価

1,012

(10%税込)
ISBN

978-4-480-07417-1

Cコード

0236

整理番号

1595

2021/08/05

判型

新書判

ページ数

304

解説

内容紹介

世界一のイスラーム人口を誇るインドネシアは、独立後、シャリーア(イスラーム法)を国法としない共和国となった。しかし、教義に厳格なムスリムと、より柔軟に教義を解釈するムスリムの溝は埋まることはなかった。そのなかで人々は何を考え、どのような社会を創り上げたのか。インドネシアに計8年間暮らし、その文化と宗教を研究してきた社会人類学者が、綿密なフィールドワークで得た多様なムスリムの声とともに、教義と実践の狭間で揺れる大国の論理と実態を描きだす。

目次

序章 地球の縮図―多様性の国インドネシア
第1章 多文化主義への道―5つの建国理念
第2章 土着文明とイスラーム―反原発運動と信仰
第3章 スハルト政権興亡史―独裁者とムスリムたち
第4章 教義と実践の狭間で―ムスリムたちの実情
第5章 終わらない対立―教条主義と自由主義
第6章 テロリズムと対峙する大国―「イスラーム国」の登場
終章 ムスリムと家族になれるのか―宗教的寛容性を考える

著作者プロフィール

加藤久典

( かとう・ひさのり )

1964年生まれ。中央大学総合政策学部教授。専門は宗教社会人類学、東南アジア地域研究、比較文明学。1990年から2009年までアメリカ、インドネシア、オーストラリア、フィリピンなどで暮らす。シドニー大学人文学部大学院にて修士号、博士号(Ph.D)を取得。著作に「Agama dan Peradaban」(『宗教と文明』、PT Dian Rakyat、2002年)、 Islam di Mata Orang Jepang(『日本人からみたイスラーム』、Buku Kompas、2014年)、The Clash of Ijtihad(共編著、ISPCK、2011年)、『文明の未来』(共著、東海大学出版部、2014年)、『アジア的融和共生思想の可能性』(共著)、中央大学出版部、2019年)などがある。

この本への感想

 著者の現地フィールドワークを通じた現地ムスリムらの生の声とインドネシアの歴史、文化、宗教、政治といった多様性に溢れた社会が、どのように一つのインドネシアという国を形成していくかがとても良くわかりました。また、現地に行って自分の目で見て確かめて、書かれているという自信や迫力が文面から伝わってきました。この本は、インドネシアを知るうえでとても面白いです。インドネシアについてもっと勉強したいと思いました。

ケン

さん
update: 2022/06/07

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