渡辺延志
( わたなべ・のぶゆき )1955年生まれ。ジャーナリスト。2018年まで朝日新聞社に記者として勤務し、青森市の三内丸山遺跡の出現、中国・西安における遣唐使の墓誌の発見、千葉市の加曽利貝塚の再評価などの報道を手がけた。著書に『歴史認識 日韓の溝』(ちくま新書、第27回平和・協同ジャーナリスト基金賞受賞)、『関東大震災「虐殺否定」の真相』(ちくま新書)、『虚妄の三国同盟』(岩波書店)、『軍事機密費――GHQ特命捜査ファイル』(岩波書店)、『神奈川の記憶』(有隣新書)など。
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「関東大震災における朝鮮人虐殺はなかった/少なかった」「正当な自衛行為だった」。学術的には顧みられることがなかったこのような「虐殺否定」論が論文となり、ケンブリッジ大学出版局刊行の書籍に収録される予定があった。執筆者はハーバード大学教授。論文を読み進めてみると、主張の根拠とされているのは当時の日本の新聞だった。震災直後の混乱のなかで紙面に躍ったフェイクニュースは、なぜ、どのように生まれたのか。長年新聞社に勤めた著者が、報道の責任を総括する。
第1章 ラムザイヤー教授の論文を読む
第2章 論拠の資料を確認する
第3章 論拠の新聞記事を読む
第4章 一〇月二〇日前後の新聞記事
第5章 東京大学新聞研究所の研究
第6章 虐殺はなぜ起きたのか
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