左巻健男
( さまき・たけお )1949年栃木県生まれ。千葉大学教育学部卒業。東京学芸大学大学院教育学研究科修士課程修了。専門は理科教育 、科学コミュニケーション。東京大学教育学部附属中高教諭、京都工芸繊維大学教授、同志社女子大学教授、法 政大学教授を歴任。大人の理科雑誌「理科の探検」編集長。近著には『中学生にもわかる化学史』(ちくま新書)、『世界史は化学でできている――絶対に面白い化学入門』(ダイヤモンド社)、『怖くて眠れなくなる元素』(PHP研究所)など。編著や監修も多数。
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カエルの解剖、ショウジョウバエの飼育、有精卵を使った成長観察、かいちゅうや十二指腸虫の感染経路の写真付き解説、たくさんの昆虫や季節の植物など、いまはもうない理科授業。約一〇年ごとに、理科は大きく変わってきた。新発見や説明法の見直しもあって、かつての常識がいまは非常識だったりすることもある。生活密着の五〇年代、科学立国を目指した六〇年代、米ソ冷戦の影響を受けた七〇年代まで、理科はどんどん難しくなったが、詰め込み教育への反省から八〇年代以降は精選、厳選へ。けれど二〇一〇年代以降、ゆとり教育批判で再び高度化した。理科教科書で戦後日本のあゆみを読み解く。
第1章 理科教科書の七〇年
第2章 日本は科学の国という夢―超難しかった物理・化学
第3章 君はかいちゅうの感染方法を知っているか―体験で学ぶ生物・地学
第4章 教科書の単位・定義・用語はいつ、なぜ変わったか
第5章 消えた理科実験を考える
第6章 教科書づくりと学習指導要領
第7章 理科の教え方学び方
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