こんなに変わった理科教科書
えっ、いまは習わないの? かいちゅうと十二指腸虫の写真入り解説やカエルの解剖はなぜ消えたのか。理科教科書で振り返る戦後日本。
カエルの解剖、ショウジョウバエの飼育、有精卵を使った成長観察、かいちゅうや十二指腸虫の感染経路の写真付き解説、たくさんの昆虫や季節の植物など、いまはもうない理科授業。約一〇年ごとに、理科は大きく変わってきた。新発見や説明法の見直しもあって、かつての常識がいまは非常識だったりすることもある。生活密着の五〇年代、科学立国を目指した六〇年代、米ソ冷戦の影響を受けた七〇年代まで、理科はどんどん難しくなったが、詰め込み教育への反省から八〇年代以降は精選、厳選へ。けれど二〇一〇年代以降、ゆとり教育批判で再び高度化した。理科教科書で戦後日本のあゆみを読み解く。
第1章 理科教科書の七〇年
第2章 日本は科学の国という夢―超難しかった物理・化学
第3章 君はかいちゅうの感染方法を知っているか―体験で学ぶ生物・地学
第4章 教科書の単位・定義・用語はいつ、なぜ変わったか
第5章 消えた理科実験を考える
第6章 教科書づくりと学習指導要領
第7章 理科の教え方学び方
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