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ちくま新書

中華とは何か

——遊牧民からみた古代中国史

“野蛮な夷狄“が新たな中華文明を拓いた

統合と分裂を繰り返した古代中国史で「野蛮な夷狄」であるはずの遊牧民が統一王朝を支配した時代も少なくない。巨大帝国を維持し結束させた思想は何だったのか。

定価

1,078

(10%税込)
ISBN

978-4-480-07683-0

Cコード

0222

整理番号

1856

2025/05/07

判型

新書判

ページ数

288

解説

内容紹介

異民族による巨大帝国支配。
天下を統合した思想の変遷に迫る。

“野蛮な夷狄“が新たな中華文明を拓いた
中華思想は文明の優劣で人々を区別する発想である。文明のある世界を中華とし、その周辺には野蛮な夷狄がいる。そして夷狄は中華に何も残さなかったものだと長らく考えられてきた。しかし注意深く歴史をみていくと、夷狄であるはずの遊牧民はむしろ中華文明の形成に積極的に関わり、新たに持ち込み、主体的に選別し、継承してきたことがわかる。中華文明拡大の要因は、あらゆるものを内部に取り込んで膨張していく性質にある。逆に言えば、気づけば夷狄も中華になっているのだ。本書は、中国史を遊牧民の視点から捉えなおすことにより、中華の本質に迫る一冊である。

目次

第一章 中国史にとっての遊牧民
第二章 中華文明の成立と夷狄
第三章 中華古典世界と夷狄
第四章 中華と夷狄の対峙
第五章 夷狄を内包する中華世界
第六章 夷狄による中華の再生
第七章 新たな中華の誕生

著作者プロフィール

松下憲一

( まつした・けんいち )

松下 憲一(まつした・けんいち):1971年、静岡県生まれ。北海道大学大学院文学研究科博士後期課程東洋史学専攻修了。博士(文学)。愛知学院大学文学部教授。主な著書に『北魏胡族体制論』 (北海道大学大学院文学研究科研究叢書)、『中華を生んだ遊牧民――鮮卑拓跋の歴史』(講談社選書メチエ)、共編著に『教養の中国史』(ミネルヴァ書房)がある。

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