渡邊二郎
( わたなべ・じろう )昭和6-平成20年。東京大学文学部哲学科卒業。同大学文学博士。東京大学文学部教授、放送大学教授等を歴任。実存主義、解釈学、フッサール、ハイデッガー等について著書多数。訳書にフッサール『イデーンⅠ-1・2』、『イデーンⅢ』、ハイデッガー『存在と時間』(共訳)等がある。『渡邊二郎著作集』全12巻(筑摩書房)が刊行されている。
loading...
ソシュールの言語学から始まり、レヴィ=ストロースの人類学によって現代思想として定着をみた「構造主義」。一方、ディルタイに源を発し、ハイデッガーとガダマーによって20世紀の中心的な哲学思想となった「解釈学」。さて、「構造主義」はいかなる「解釈学」的前提にもとづいて成り立つ思想であるのか。また、逆に「解釈学」はどのような「構造」を内に秘めて成り立つ哲学なのか。加えて、この二つの哲学思想のどちらがより優れた認識なのか。従来、個別に論じられがちだった、この20世紀の二大潮流の連関を見極め、近代科学的な構造認識の意義と限界を検討する。
「構造と解釈」への問い
構造主義の登場
構造主義における構造
構造分析の実例とその帰結
構造主義への批判
近代科学の背景
近代的知の射程
ラッセル批判
ディルタイと解釈学
ハイデッガーの解釈学的現象学〔ほか〕
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。