ちくま学芸文庫
悪文の構造
─機能的な文章とは
千早耿一郎
著
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人びとは百貨店に特定の必需品を買いに出かけたのではなく、百貨店の中でそれを発見し、夢とともにそれを買ったのである―明治前期、新しい販売スタイルで大衆の人気を博し、繁華街を席捲した勧工場。その衰退と軌を一にするように、三越をはじめとする呉服店は、百貨店へと脱皮をとげた。流行をしかけ、モダンで高級なイメージ戦略を展開し、山の手の上・中流の顧客をつかんで、百貨店は成長を重ねる。豪華な建物、趣好をこらした催し物、大食堂、屋上遊園地。やがて大衆の遊覧場として、独自の発展をとげていく。百貨店をとおしてたどる、明治、大正、昭和の都市の近代史。
第1章 勧工場の設立
第2章 繁華街に出た勧工場
第3章 呉服店から百貨店へ
第4章 新しい顧客の開拓
第5章 遊覧場になった百貨店
第6章 家庭生活の演出
第7章 新中間層と都市文化
第8章 勧工場と百貨店の時代
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