牧野富太郎
( まきの・とみたろう )1862-1957。現高知県生まれ。植物分類学者。小学校を中退し、独学で植物学者を志す。東京大学理学部植物学教室で研究、同大学助手、講師を務める間に全国の植物の採集調査を続けて多数の新種を発見し、日本の植物分類学の基礎をつくる。『植物学雑誌』『植物研究雑誌』を創刊。理学博士、第1回文化功労者、没後文化勲章受章。『日本植物志図篇』(11冊)、『大日本植物志』(4冊)、『牧野植物学全集』(7冊)、『牧野日本植物図鑑』ほか著書多数。
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「私は、あるいは草木の精ではないかと自分で自分を疑います」―植物へのあふれる愛情を背景に、碩学がおおらかに、またユーモアたっぷりに綴った、最晩年の随筆集。さまざまな植物について知られざる知識を語り、誤称を正し、また社会と植物のよき関わりへの夢をつづる。「東京全市を桜の花で埋めよ」「花菖蒲の一大園を開くべし」「熱海にサボテン公園を作るべし」といったスケールの大きな提案、「野生食用植物の話」「武蔵野の植物について述べる」などの興味深い知識満載の講演録、「植物と心中する男」など人生観を語る数篇、また自らの研究生
私の送った郷里のサクラ
崋山地下で泣く
ハゼノキの真物
菊の話
書帯草
野生食用植物の話
植物と人生
私は植物の精である
漫談・火山を割く
武蔵野の植物について述べる〔ほか〕
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