1970年代高校在学中筑摩書房の現代国語を使用していたので「羅生門」、「こころ」、「舞姫」等懐かしく読ませていただいた。本来目にすることのできない教師用指導書も各作品のうしろに添えられており、単なる復刻教科書とは趣が違う。一読して高校3年間筑摩書房の現代国語を使用したからか、3学年分全作品掲載してもらえればといった欲張りな気持ちになってしまった。一方で格安で場所をとらない文庫本サイズというサラリーマンにとってはありがたい存在でもある。感謝
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内容紹介
赤・青・黄色の表紙で親しまれてきた、筑摩書房の高校国語教科書と、現場の先生たちが授業の準備に愛用した、あの幻の指導書が文庫で復活!「こころ」「舞姫」「無常ということ」「永訣の朝」など、教科書で読んだ不朽の名作と、木下順二、臼井吉見、益田勝実をはじめ、時代を代表する知識人たちが編纂した指導書より、珠玉の解説を織り合わせた傑作選。さらに谷川俊太郎本人による、自作の詩の解説なども収録。
目次
小説編(羅生門(芥川龍之介)
夢十夜(夏目漱石) ほか)
随想編(清光館哀史(柳田国男)
現代日本の開化(夏目漱石))
評論編(失われた両腕(清岡卓行)
ラムネ氏のこと(坂口安吾) ほか)
詩歌編(永訣の朝/一本木野(宮澤賢治)
「ネロ」について(谷川俊太郎) ほか)
この本への感想
今や、教科書は「大学受験頻出評論集」のようになり、指導書にはご丁寧に「板書例」まで出ている。多忙化した教師への「サービス」だろうが、これで「読む」ことを教えられるのだろうか。
高校時代に先生方が本書のような指導書を用いていらしたかどうか、わからないが、目を通すことで自分の読みを客観的に確認できたのではないか。教師自身が読み解いた(と思った)ことを自分でアウトプットせずに、「板書例」でどんな授業ができるというのか。
本書に採録された教科書本文を読むと、「大学入試のためだけ」ではなく、現代に生きる若い人に読ませたい文章であると思う。大学入試だけが「国語」の授業の目的ではないこと、真に読んで欲しいと思う文章を教科書に載せて欲しいと切望する。
高校時代に先生方が本書のような指導書を用いていらしたかどうか、わからないが、目を通すことで自分の読みを客観的に確認できたのではないか。教師自身が読み解いた(と思った)ことを自分でアウトプットせずに、「板書例」でどんな授業ができるというのか。
本書に採録された教科書本文を読むと、「大学入試のためだけ」ではなく、現代に生きる若い人に読ませたい文章であると思う。大学入試だけが「国語」の授業の目的ではないこと、真に読んで欲しいと思う文章を教科書に載せて欲しいと切望する。
lensman
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