串田孫一
( くしだ・まごいち )1915―2005年。哲学者、詩人、エッセイスト。東京生まれ。東京帝国大学哲学科卒業。上智大学、東京外国語大学などで教鞭をとる。「歴程」同人。1958年、山の文芸・芸術誌「アルプ」を創刊し、,83年終刊まで編集責任者を務める。『山のパンセ』実業之日本社、『ギリシア神話』筑摩書房、『串田孫一随想集』全6巻、立風書房、『串田孫一集』全8巻、筑摩書房など、著書多数。
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『論語』『聖書』『パンセ』『君主論』『徒然草』…碩学が自分流に楽しみながらつきあってきた古典23冊をめぐる、深く静かな、珠玉のエッセイ、読書論。
1 人間とは何か(考える葦―パスカルの『パンセ』
故に我あり―デカルトの『方法序説』
知りたがる心―プルタルコスの『モラリア』
偽りのない書物―モンテーニュの『随想録』
食欲と美味と快楽―ブリア・サヴァランの『味覚の生理学』
心の貧しき者―マタイによる福音書
太陽と死―ラ・ロシュフコーの『省察と箴言』
運命の女神―マキアヴェリの『君主論』)
2 自分とのたたかい(隠れて生きること―エピクロスの一断片
孤独と法悦―アミエルの『日記』
遁世者の心―鴨長明の『方丈記』
空言多き世―兼好法師の『徒然草』
憂愁の天才―ショーペンハウアーの『意志と表象としての世界』)
3 生きる道を求めて(処世の要諦―千字文
仁者は山を楽しむ―論語
心に在るもの―詩経
内直而外曲―荘子)
4 古典と共に(宇宙国家の同砲―マルクス・アウレリウスの『自省録』
虫の黙示録―ファーブルの『昆虫記』
故事と共に―ルソーの『エミール』
怠惰な多忙―セネカの『道徳論集』
理想郷―トマス・モアの『ユートピア』)
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