彌永昌吉
( いやなが・しょうきち )1906‐2006年。東京生まれ。1929年東京帝国大学理学部数学科卒業。東京大学教授を経て同大学名誉教授。学習院大学教授。日本学士院会員。著書は『幾何学序説』『数の体系』『数学者の世界』(以上、岩波書店)、『ガロアの時代 ガロアの数学』(シュプリンガー・ジャパン)など、多分野にわたる。満100歳で論文を発表するなど、最晩年にいたるまで現役数学者として活躍した。小平邦彦、岩澤健吉、佐藤幹夫ら著名な数学者を輩出した教育者としても知られている。
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数学は学問のなかでもっとも確実なもの、疑えないものと考えられている。数学の確かさは、出発点となる命題、つまり「公理」から、「証明」によって新しいことを導き出すという推論のしくみによって保証される。しかし公理や証明それ自体の確からしさは、いかにして基礎づけられるのだろうか?カントールの創りだした集合論が実は矛盾含みであることをラッセルが明らかにすると、数学者たちはこの問題に目を向けざるをえなくなったのだった。公理とは、証明とは何か?本書はあらゆる数学の基礎となる公理系のしくみ、そして数学全体を見渡す理論であ
第1章 公理(公理とは何か
ギリシアの数学
プラトン、アリストテレス、エウクレイデス ほか)
第2章 数学の基礎(数学の基礎
論理主義
直観主義 ほか)
第3章 証明論(形式的体系
無矛盾性の証明
結び)
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