ちくま学芸文庫
悪文の構造
─機能的な文章とは
千早耿一郎
著
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ヤン・コットは名著『シェイクスピアはわれらの同時代人』で、それまでの研究とは一線を画すコペルニクス的転換をもたらした。コットの研究はシェイクスピア劇全体を眺め渡して、その底に太く流れる歴史的深層海流とも言うべき「歴史のメカニズム」が登場人物の全行為、あらゆる意図に貫かれていることを明確にあぶり出してみせたのである。また、本書に特筆すべきは、バフチーンのカーニヴァル論が援用されていることで、聖と俗、嘲笑と歓喜、死と再生等に注目することによってシェイクスピアの豊饒な宇宙がより一層鮮やかに描き出されている。
フォースタス博士のふたつの地獄
ボトム変容
『嵐』、あるいは繰り返し
『アイネーイス』と『嵐』
断想(プロスペロー、あるいは舞台監督
『乱』、あるいは世界の終り
残酷なウェブスター)
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