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ちくま学芸文庫

法の原理

——自然法と政治的な法の原理

ホッブズ最初の政治理論書。十七世紀イングランドの政治闘争を背景に、人間本性の分析を経て、安全と平和をもたらす政治体が考察される。解説 加藤節

定価

1,760

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09952-5

Cコード

0132

整理番号

-22-1

2019/11/07

判型

文庫判

ページ数

480

解説

内容紹介

「人間の本性とはなんであるか、政治体とはなんであるか、また、いわゆる法とはなんであるか」。1640年に発表された最初の政治理論で、ホッブズはこれらの問いに答える。人間本性の分析を通して描き出される、自然状態=戦争状態。そこから脱する政治体として、選ばれるべきものは何か―。大著『リヴァイアサン』へと発展する議論の核心は、本書のうちに用意されているといってよい。イングランドが政治的混乱に見舞われるなか、ホッブズの願いは、自らの学説によって人々に平和への指針を示すことにあった。「ホッブズ哲学の最良の展開の一つ」

目次

第1部 自然的人格としての人間について(人間の自然的能力の一般的区分
感覚の原因
想像および想像の種類について
いろいろな種類の心の推理について
名辞、推理、および言語の推論 ほか)
第2部 政治体としての人間について(コモンウェルスの設立に必要なことがらについて
三種類のコモンウェルスについて
主人の権力について
父親の権力および世襲の王国について
各種類の統治の不都合の比較 ほか)

著作者プロフィール

トマス・ホッブズ

( とます・ほっぶず )

トマス・ホッブズ(Thomas Hobbes):1588‐1679年。イギリスの哲学者・政治思想家。経験論・唯物論・唯名論を総合した立場に立ち、自然学・人間学・政治学の三部からなる壮大な哲学体系を構想する。自然権をもつ人間は、〈万人の万人に対する戦い〉にある自然状態から社会契約によって国家状態に移ると考えた。著書に『法の原理』『哲学原論』『ビヒモス』など。

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