美の死 ─ぼくの感傷的読書

久世 光彦

「一冊の本を読むことは、一人の女と寝ることに似ている」という年季の入った本読みの心を揺さぶる本と、作家への熱き想い。
【解説: 鴻巣友季子 】

美の死 ─ぼくの感傷的読書
  • シリーズ:ちくま文庫
  • 836円(税込)
  • Cコード:0195
  • 整理番号:く-6-1
  • 刊行日: 2006/03/08
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:文庫判
  • ページ数:336
  • ISBN:4-480-42187-4
  • JANコード:9784480421876
久世 光彦
久世 光彦

クゼ テルヒコ

東京生まれ。東京大学文学部美学科卒業。演出家、プロデューサーとして「寺内貫太郎一家」、「時間ですよ」などテレビ史に残る数多くのドラマを制作した。92年「女正月」他の演出により芸術選奨文部大臣質を受賞。作家活動としては94年『一九三四年冬一乱歩」で山本周五郎賞、97年『聖なる春」で芸術選奨文学部門文部大臣賞、98年紫綬褒章など数々の賞を受賞。他に『美の死』『むかし卓稚台があったころ』Fへのへの夢二』『百聞先牡月を踏む』など多数。

この本の内容

「一冊の本を読むことは、一人の女と寝ることに似ている―外見だの評判だのは、むろん当てにならない。女は寝てみなければわからない」とは、著者久世光彦の言葉だが、言いえて妙である。稀代の本読みが心を震わせる本と、三島由紀夫、江藤淳、吉行淳之介、保田與重郎、太宰治など思いを寄せる作家に熱く迫る。

この本の目次

女の“片腕”との対話―川端康成「片腕」
いつもの時刻―内田百〓(けん)「サラサーテの盤」
桜色の恋物語―川上弘美「春立つ」
キイ・ワードは“小”―川口松太郎「櫓太鼓」
葉子―大岡昇平「花影」
死への眼差し―清岡卓行「海の瞳」
蛍は三度現れる―織田作之助「蛍」
老いてなお―岡本かの子「老妓抄」
“感傷”の大旗―福永武彦「草の花」
空の花篭―渡辺温「温哀相な姉」〔ほか〕

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