杉森久英
( すぎもり・ひさひで )1912~97年。小説家・評論家。石川県生まれ。四高に学び、東京大学国文科を卒業後、一時、中学校の教師となる。その後、中央公論社に入ったが、しばらくして退社する。大政翼賛会興亜局、日本図書館協会を経て、戦後、河出書房に入社。「文藝」編集長として第一次戦後派の登場に寄与する。1953年、短編小説「猿」が芥川賞候補になったのを機に退社し、作家活動に入る。著書として『天才と狂人の間』(直木賞)、『辻政信』、『明治の宰相 伊藤博文伝』、『伝説と虚像』、『大風呂敷』などがある。