大村彦次郎
( おおむら・ひこじろう )1933年東京生まれ。早稲田大学政治経済学部・文学部卒業後、講談社入社。「小説現代」「群像」編集長を経て、文芸出版部長、文芸局長、取締役を務める。著書に『文壇うたかた物語』『文壇栄華物語』『文壇挽歌物語』『ある文藝編集者の一生』『文士の生きかた』『時代小説盛衰史』『文士のいる風景』『万太郎 松太郎 正太郎』(いずれも筑摩書房)。『文壇栄華物語』は第18回新田次郎文学賞、『時代小説盛衰史』は第41回長谷川伸賞、第19回大衆文学研究賞を受賞。
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「文藝春秋」「オール讀物」が永井龍男により復刊される敗戦直後から和田芳恵「一葉の日記」の完成を見た昭和三十一年までの十有余年。栄枯盛衰ただならぬ文壇と中間小説誌の発展期に重なる華やかな時代を舞台に生きた人々―筆一本に賭けた作家た?ソと編集者が織りなす哀歓の明け暮れを豊富な資料をもとに描いた、もう一つの戦後文壇史。第18回新田次郎文学賞受賞。
第1章 青山虎之助が「新生」を創刊する
菊池寛が文藝春秋社を解散する
武田麟太郎の急逝、散る花のなにをかいそぐ
織田作之助の上京とその死
焼跡の水上勉と和田芳恵
丹羽文雄と舟橋聖一の活躍
第2章 「苦楽」、「日本小説」の創刊
田村泰次郎が「肉体の門」を発表する
高見順が「深淵」の連載をはじめる
坂口安吾が「不連続殺人事件」を持ち込む〔ほか〕
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