井形慶子
( いがた・けいこ )1959年長崎県生まれ。作家。28歳で出版社を興し、英国生活情報誌「ミスター・パートナー」を発刊。同誌編集長。著訳書に『東京吉祥寺田舎暮らし』『ハムステッドの路地を歩けば』(以上筑摩書房)、『いつかイギリスに暮らすわたし』『英国セント・キルダ島で知った 何も持たない生き方』、ブランチ・エバット著『イギリス人の知恵に学ぶ これだけはしてはいけない夫婦のルール』(以上ちくま文庫)ほか多数
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大西洋上に浮かぶ周囲から隔絶された島、英国セント・キルダ群島。法律も、医療も、学校も、十分な食料もない絶海の孤島で暮らしていた36人の島民の生活と社会を、実在した一人の長老の目を通じて語る。何も持たない人々の知恵と葛藤。訪れる人が後を絶たない世界遺産の島、セント・キルダの歴史と魅力を、イギリス通の著者が日本で初めて紹介した本。巻末に最新の資料を付した。
はるかなる足音
今日することを皆で決める習慣
牛と暮らす石積みの家にこだわる
地代を払っても住み続ける島
鳥猟と七人の強いロープの絆
伝説と信仰が支える生き方
イギリスで最も質素で平和な暮らしの手本
教会がすすめた生活改革の功罪
学校教育がもたらした皮肉な結末
海だけが配達できる孤島からの手紙
イギリス本土から押し寄せる観光客が見たかったもの
誰も止められない村の衰退
三六人が受け入れた最後の決断
本土移住の日
何が一番幸せだったか
魂が還っていく島へ
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