神吉拓郎
( かんき・たくろう )1928年-1994年。東京生まれ。放送作家、小説家、俳人。ラジオドラマ執筆を機に放送作家の世界に入り、その傍ら雑誌のコラム、雑文、短編小説を執筆。「私生活」で第九〇回直木賞を受賞。著書に『洋食セーヌ軒』(光文社文庫)、『神吉拓郎傑作選』(1・2、大竹聡編、国書刊行会)などがある。
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食べ物の味は、思い出と、ささやかな薀蓄、そしてちょっとのこだわりで奥が深くなる。ビフテキの表情をうかがい、鮓が届く前の予感を楽しみ、「カツソバは冷やしにかぎる」と忠告する。「鯛」「うなぎ」「天ぷら」「ふぐ」「カレー」「じゃがいも」などなど、洒脱な文章で雅俗とりまぜた食材の真髄と広がりを官能的に描き出す、食べ物エッセイの古典的傑作。
鮓が来そうな日
ヒヨシガリの海
肉それぞれの表情
飲茶永日
鯛の鯛
サラダと人情
じゃがいも畑のじゃがいも作り
天ぷら盛衰記
丸にうの字
鮎の顔つき〔ほか〕
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