有吉佐和子
( ありよし・さわこ )有吉佐和子(ありよし・さわこ):1931年、和歌山市生まれ。作家。東京女子大学短期大学部英語科卒。1956年『地唄』で芥川賞候補となり、文壇デビュー。以降、『紀ノ川』『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『複合汚染』『和宮様御留』など話題作を発表し続けた昭和を代表するベストセラー作家。1984年没。
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『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『青い壺』『非色』・・・・・・
50年近い時を経た今、盛んに読みなおしがされている昭和のベストセラー作家のエッセイとルポルタージュ。
歴史や社会問題、伝統芸能から現代人の心の機微まで、作品のテーマは多岐にわたり、また書くものは次々にベストセラーとなった昭和を代表する作家有吉佐和子。若くして始まった作家人生を支えたのは美への探究心や旺盛な好奇心、行動力であった。その明るくバイタリティに溢れる人物像や創作の現場がうかがえるエッセイやルポルタージュをまとめる。ちくま文庫オリジナル・アンソロジー。
カバーデザイン 六月
カバーイラスト 洞智子
【幸せな仕事】
私は女流作家/私のキャリア/才女よ、さようなら/芥川賞残念会/幸せな仕事/炭を塗る ―― 作家の生活/不要能力の退化/書ける!/三人の女流作家/野上先生の生活と文学/井上靖語録/美しい男性/火野先生の思い出
ルポルタージュ①北京の料理屋
【いとおしい時間】
私と歌舞伎 ―― ゴージャスなもの/伝統美への目覚め ―― わが読書時代を通して/青春三音階/凧あげ/おひなさま/桜の花と想い出 ―― お花見のこと/祝うこと/赤い花/花 ―― 待ち遠しい秋の色/海の色/新女大学より 勤倹貯蓄を旨とすべし/私の浪費癖/着るということ/鏡と女/爪/NOBODYについて/患者の心理/病後/預り信者の弁/最も身近な読者
【本を語る】
わが文学の揺籃期 偶然からの出発/我が家のライブラリアン/岡本かの子『生々流転』/男性社会の中で/嫁姑の争いは醜くない/原作・兼・脚色の弁 ―― 「地唄」/私の阿国/日本における「ケイトンズヴィル事件」/紀ノ川紀行/舞台再訪 紀ノ川
ルポルタージュ②『女二人のニューギニア』より 現地人も驚くゲテ物を食う
【世界を見る目】
審実不虚ということ/石の庭始末記/黒い川/大徳寺で考えたこと/神話の生きている国/出雲ふたたび/代読/子供の愛国心/地下鉄ストとベトナム戦争 六年ぶりのニューヨークで/聖なる異教徒/型絵染めの芹沢銈介氏を訪れる
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