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ちくま学芸文庫

外政家としての大久保利通

北京談判に際し、大久保は全責任を負い困難な交渉に当たった。その外交の全容を、太平洋戦争下の現実政治への弾劾を秘めて描く。

定価

1,430

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51215-4

Cコード

0121

整理番号

-11-4

2023/10/05

判型

文庫判

ページ数

400

解説

内容紹介

北京談判に際し、大久保は全責任を負い困難な交渉に当たった。その外交の全容を、太平洋戦争下の現実政治への弾劾を秘めて描く。解説 瀧井一博

北京談判に際し、大久保は全責任を負い困難な交渉に当たった。その外交の全容を、太平洋戦争下の現実政治への弾劾を秘めて描く。解説 村松剛・瀧井一博

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明治7(1874)年、日本の台湾出兵に清国が抗議、北京で二国間交渉がもたれた。大久保はこの北京談判で全責任を負って困難な交渉にあたり、その手腕を発揮して清国の譲歩を勝ち取る。旧友西郷隆盛と対立して朝鮮出兵を封じた大久保が、後に台湾出兵を進めたのはなぜか。北京談判での大久保の冷徹な現状認識、粘り、そして強い責任感と信念。征韓論争から北京談判まで、手紙や日記等豊富な史料をもとに、内政家として語られてきた大久保利通の外交を評価する。「明治の政治家はかつて責任を回避することを知らなかった」。本書には、太平洋戦争下の現実政治に対する、著者の鋭い弾劾が秘められている。

===

「明治の政治家は決して、責任を回避しなかった。」

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目次

第1章 征韓論を中心に
第2章 征台を敢行するまで
第3章 日清間の予備交渉
第4章 全権弁理大臣として
第5章 北京談判の行詰り
第6章 交渉妥結に到る
第7章 大久保の心事と政策
附 録  
大久保弁理大臣ノ復命書  
使清趣意書  
外政家 大久保利通略年譜  

後記  
中公文庫版解説(村松剛)   
ちくま学芸文庫版解説(瀧井一博)   
人名索引  

著作者プロフィール

清沢洌

( きよさわ・きよし )

1890-1945年。長野県生まれ。小学校卒業後、内村鑑三門下の井口喜源治が創立した研成義塾に入り、感化を受ける。1906年渡米、働きながらハイスクールを卒業。カレッジ在学中から邦字新聞の記者として活躍。20年、帰国して中外商業新報社に入社、のちに通報(外報)部長となる。27年、東京朝日新聞社入社。29年退社、フリーランスの文筆家となり次々と著書を発表、自主独立の評論家・外交史研究家として矜持を貫く。1945年5月、急性肺炎のため急?タ。『暗黒日記』他著書多数。

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