論文の書きかた
「論文」とは謎解きの物語である! 社会学を手がかりに、そもそも論文とはなにかから説き起こし、研究プロセスにおける作法を実践的に解説。
論文を書くとき、気をつけなければならないことはなにか。論文は、どんな基準で評価されるのか。本書は論文の書きかたについて、社会学を中心に、研究プロセスにおける作法にそって解説する。著者自身の体験を手がかりとしながら、問題設定や社会調査、資料批判、図表の論理、注の役割、研究倫理など、論文作成において外せないポイントを掘り下げていく。論とはなにか、文とはなにか、そして書くとはなにか。「論文を書く」という現象それ自体の社会学的な考察であるとともに、新たな認識を自分で生み出すためのレッスンでもある。
第1章 論文とはなにか:辞書に書いていない意味を考える
第2章 「論」と「文」の結合:論文の形式
第3章 “文”で論ずることの厚み:読む対象/知る方法
第4章 主題・問題意識・問題設定:問いを立てる(その1)
第5章 通念の切断と思考の運動:問いを立てる(その2)
第6章 観察と対話の組織化:方法としての社会調査(その1)
第7章 調査研究のさまざまな局面:方法としての社会調査(その2)
第8章 2項対立のあしらいかた:疑似問題の流動化
第9章 リレーショナル・データベースとしての社会
第10章 「クダンの誕生」の経験をふりかえる:論文を書く
第11章 リテラシーの発見:パソコンで書くこと(その1)
第12章 読書空間のなかで書く:パソコンで書くこと(その2)
第13章 コピペと引用の使いこなし:他者の「文」で考える
第14章 見えかたをデザインする:表と図が生みだす思考空間
第15章 研究倫理の問題:他者を尊重し自らに誠実に
第16章 編集者として見なおす:書きなおす読者として
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