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ちくま学芸文庫

物理学の発展

——山本義隆自選論集Ⅱ

そして、量子力学へ――

近代の物理学はいかなる展開を遂げたのか。自選論集の完結編である本書では、オイラーの力学から相対論や量子論・量子力学の誕生までをたどる。

定価

1,760

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51304-5

Cコード

0142

整理番号

-18-7

2025/06/10

判型

文庫判

ページ数

480

解説

内容紹介

近代に入り、飛躍的な発展を遂げた物理学。自選論集の完結編にあたる本書では、熱力学や電磁気学などの18、19世紀における革新的な成果を跡づけつつ、古典力学から量子論・量子力学の誕生までの道筋をたどる。18世紀を代表する数学者オイラーをめぐる「Eulerの力学」、近代における宇宙像の転換を論じた「カントと太陽系の崩壊」、熱力学の形成と発展を概観する「力学と熱学」、量子力学の入門となる「量子論から量子力学へ 量子力学入門」、さらにはかつて予備校生に向けて語った相対性理論の基礎講義に大幅な加筆修正を施した「相対性理論入門講座」など、計12本の論考を収録。

目次

1. Euler の力学
2.『解析力学』出版200年によせて
3. カントと太陽系の崩壊
4. 幾何光学と変分法
5. 力学と熱学
6. スコットランドとイングランド
7. ケプラー問題の初等的解法と離心ベクトルの保存について
8. アブラハム・パイスとニールス・ボーア
9. 量子論から量子力学へ――量子力学入門
10. 対応原理と相補性原理
11. 55 年目の量子力学演習
12. 相対性理論入門講座
あとがき――物理学について,私がこれまで書いてきたもの

著作者プロフィール

山本義隆

( やまもと・よしたか )

山本 義隆(やまもと・よしたか):1941年、大阪府生まれ。東京大学理学部物理学科卒業。同大学院博士課程中退。科学史家、駿台予備学校物理科講師、元東大闘争全学共闘会議代表。著書に、『重力と力学的世界』、『熱学思想の史的展開』、『古典力学の形成』、『磁力と重力の発見』、『一六世紀文化革命』、『世界の見方の転換』、『小数と対数の発見』、『解析力学Ⅰ・Ⅱ』(共著)、『幾何光学の正準理論』、『近代日本一五〇年』、『ボーアとアインシュタインに量子を読む』、『私の1960年代』、『核燃料サイクルという迷宮』、『物理学の誕生』ほか多数。訳書に、カッシーラー『実体概念と関数概念』、ニールス・ボーア『因果性と相補性』『量子力学の誕生』などがある。

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