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ちくま学芸文庫

敗戦日記

危機の時代の証言

日本が敗戦へと向かうなか、フランス語で綴られていた日記。そこには国家への絶望と希望の間で揺れ動く知識人の生々しい声があった。解説 宮下志朗

定価

1,540

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51309-0

Cコード

0195

整理番号

-18-1

2025/07/10

判型

文庫判

ページ数

352

解説

宮下志朗

内容紹介

「この小さなノートを残さねばならない。あらゆる日本人に読んでもらわねばならない」。敗戦へと向かうなかで綴られた日記。分量は45頁ほど。1945年3月11日から始まり、大部分はフランス語で書かれている。そこには、国家への絶望と希望のはざまにあって、一人の文学者がいかに苦悩し、いかに正確な判断を下そうとしていたか、生々しい声が記されていた――。本書は、日記全文の翻訳に、串田孫一宛書簡と関連の文章15篇を加えたほか、戦後数カ月分の日記も収録。日記の原文は口絵に収めた。

目次

 Ⅰ
敗戦日記
続敗戦日記

 Ⅱ
串田孫一宛書簡

 Ⅲ
葦芽の歌
羈旅
素月を信ずる心
愛されない能力Unbeliebtheit
書痴愚痴
祈願
一九四六年の跋
東条元首相の写真
過激で愚劣な夢
銀杏によせて
『凱旋門』読後
非力について
『きけわだつみのこえ』の序
二十年後のめぐり会い
出隆先生のこと

解題 渡辺先生の『日記』について  二宮 敬
跋                 串田孫一
戦争との闘い 『渡辺一夫 敗戦日記』 串田孫一
解説に代えて            宮下志朗

著作者プロフィール

渡辺一夫

( わたなべ・かずお )

渡辺 一夫(わたなべ・かずお):1901-75年。東京生まれ。東京帝国大学文学部仏文学科卒業。東京大学名誉教授。フランソワ・ラブレー『ガルガンチュワとパンタグリュエル物語』全5巻の翻訳(岩波文庫)をはじめ、フランス文学に関する著訳書多数。『渡辺一夫著作集』全14巻(筑摩書房)がある。

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