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ちくま学芸文庫

日本・現代・美術

日本美術評論の到達点!

「非歴史的」で閉ざされ、歪んだ「悪循環」を反復する「悪い場所」日本。戦後の精神史を美術からの視座で浮彫にする卓越した文化論。解説 安藤礼二

定価

1,870

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51315-1

Cコード

0170

整理番号

-14-2

2025/08/06

判型

文庫判

ページ数

528

解説

安藤礼二

内容紹介

前近代的な土着性をはらんだ「日本の前衛」、〈つくらないこと〉の呪縛としての「もの派」、岡本太郎の「爆発」、赤瀬川原平の紙幣「模造」、読売アンデパンダン、森村泰昌、村上隆、会田誠……。世界史から切り離され、忘却と堂々めぐりを繰り返す「閉じられた円環」である「悪い場所」日本において、美術の歴史は成立しているのか? 1945年=敗戦以降の美術の動向と批評の堆積を遡行し、歴史的・政治的なコンテクストに位置づける。戦後日本の精神を浮き彫りにし高く評価された、卓越した日本文化論にして著者の主著! 解説 安藤礼二

目次

第一章  閉じられた「円環の彼方」は? 
第二章  九〇年代日本の「前衛」 
第三章  スキゾフレニックな日本の私Ⅰ 
第四章  スキゾフレニックな日本の私Ⅱ 
第五章  日本・現代・美術 
第六章  バリケードのなかのポストモダン
第七章  「もの派」と「もののあはれ」 
第八章  裸のテロリストたち 
第九章  芸術である、だけど犯罪である 
第十章  日本の熱 
第十一章 アンフォルメル以前
第十二章 芸術は爆発だ 
第十三章 暗い絵 
主要参照文献/あとがき/文庫版あとがき
解説「悪い場所」を超えて 安藤礼二 
索引

著作者プロフィール

椹木野衣

( さわらぎ・のい )

椹木 野衣(さわらぎ・のい):1962年、秩父市生まれ。美術評論家。著書に『増補シミュレーショニズム――ハウスミュージックと盗用芸術』、『黒い太陽と赤いカニ――岡本太郎の日本』、『戦争と万博』、『後芸術論』(吉田秀和賞受賞)、『震美術論』(芸術選奨文部科学大臣賞)、『感性は感動しない――美術の見方、批評の作法』など。編著に『洲之内徹ベスト・エッセイ』1・2など。企画した展覧会に「アノーマリー」(1992年)、「日本ゼロ年」(1999-2000年)、『平成美術 うたかたと瓦礫(デブリ) 1989-2019』(2021年)など。同志社大学文学部卒。現在、多摩美術大学教授。

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