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ちくま学芸文庫

グアヤキ年代記

——遊動狩人アチェの世界

不世出の人類学者による衝撃の民族誌

パラグアイの森に生きる遊動民グアヤキ。その生と死を鮮やかに描き、「国家に抗する社会」論の原点となった民族誌の傑作。解説 松村圭一郎

定価

1,980

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51323-6

Cコード

0139

整理番号

-38-1

2025/10/09

判型

文庫判

ページ数

576

解説

松村圭一郎

内容紹介

1963年、南米パラグアイ。フランスの若き人類学者クラストルは、深い森で遊動生活を送ってきた先住民族グアヤキ(自称アチェ)の調査に赴いた。彼らは白人に圧迫され衰退の道をたどっていたが、出産、通過儀礼、復讐の殺人、食人習慣など、様々な文化を保持していた。クラストルは不合理な事象の数々に時に戸惑いつつも、それらを精緻に観察し、背後にあるグアヤキの論理を鋭い視点で解明していく。暴力ではなく言葉によって自らの権威を証明しなければならない首長など、この調査で得た着想の一部は、後に『国家に抗する社会』として結実する。文学性にも優れた民族誌の傑作。

目次

第一章 誕生
第二章 二つの平和条約について
第三章 逆方向に
第四章 大人
第五章 女性たち、蜂蜜、戦争
第六章 殺害
第七章 同性愛者の生と死
第八章 食人種
第九章 終末

議論と批評
訳者あとがき
解説 失われた世界から「人間」を問う(松村圭一郎) 
テーマ索引/名前と場所の索引/挿絵一覧表

著作者プロフィール

ピエール・クラストル

( くらすとる,ぴえーる )

ピエール・クラストル(Pierre Clastres):1934年生まれ。フランスの人類学者。ソルボンヌ大学で哲学を修めた後、クロード・レヴィ=ストロースの下で人類学、さらにアルフレッド・メトロの下で政治人類学の研究に従事。その後、高等研究院教授となる。77年に自動車事故で死去。邦訳書に『国家に抗する社会』『政治人類学研究』(いずれも水声社)、『大いなる語り』(松籟社)、『暴力の考古学』(現代企画室)、『国家をもたぬよう社会は努めてきた』(洛北出版)がある。

毬藻充

( まりも・みつる )

毬藻 充(まりも・みつる):1950-2021年。同志社大学大学院博士課程、パリ大学博士号専門研究課程修了。訳書にクラストル『大いなる語り』『暴力の考古学』、ガタリ『精神分析と横断性』(法政大学出版局、共訳)など。

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