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ちくまプリマー新書

四字熟語で始める漢文入門

どうして読まない字や二度読む字があるのか? なぜひっくり返すのか? 四字熟語を手がかりに漢文の“なぜ”が分かる!

四字熟語を手がかりに漢文の世界の扉を開けてみよう。骨太な歴史ドラマ、ド直球の人生論、奇妙な物語も!? 漢文を読み解くための基礎知識が習得できる一冊。

定価

968

(10%税込)
ISBN

978-4-480-68499-8

Cコード

0298

整理番号

473

2024/11/06

判型

新書判

ページ数

224

解説

内容紹介

どうして読まない字や二度読む字があるのか? なぜひっくり返すのか? 独自の読み方に四苦八苦した人も多いはず。四字熟語を手がかりに、返り点や句形といった漢文を読むための基本的な知識を丁寧に解説、漢文の“なぜ”が分かるようになります。また、漢文はどれも大昔に書かれたものですが、現代に生きる私たちに引き付けて味わうことができるものがたくさんあります。本書では、なるべく多くの書物から題材を選んで紹介しています。その時代を知り、漢文の世界の面白さが伝わる一冊になっています。

目次

はじめに

序章 送り仮名と返り点
1 漢文と送り仮名
2 返り点のしくみ

第1章 今と変わらぬ人間模様
1 自己満足は別れの始まり―意気揚揚(史記)
  *漢文こぼれ話①『史記』と中国の歴史書
2 完璧な名人の意外な弱点―百発百中(戦国策)
3 血気盛んなおじさん弟子―暴虎馮河(論語)
  *漢文こぼれ話②『論語』と孔子の教え
4 世界をあげると言ったのに…… ―飲河満腹(荘子)

第2章 偉人たちの鋭い一言
1 大事件には前兆がある―一朝一夕(易経)
2 大成功の落とし穴―金玉満堂(老子)
  *漢文こぼれ話③ 老子と荘子の思想
3 うまい話にはご用心―朝三暮四(列子)
4 つらい仕事だからこそ…… ―盤根錯節(後漢書)

第3章 それぞれの責任のとり方
1 フリーランスの政治家―余裕綽綽(孟子)
2 ソロが苦手な音楽家―南郭濫吹(韓非子)
  *漢文こぼれ話④ 諸子百家の時代
3 推薦した人、された人―城狐社鼠(説苑)
4 病気になった将軍―蓬頭乱髪(近古史談)
  *漢文こぼれ話⑤ 日本人が書いた漢文

第4章 摩訶不思議な物語
1 天才画家の超絶技巧―画竜点睛(歴代名画記)
2 天女の服の秘密―天衣無縫(霊怪録)
3 仙人の弟子のふらちな空想―麻姑?痒(神仙伝)
  *漢文こぼれ話⑥ 中国の「小説」の流れ

おわりに

著作者プロフィール

円満字二郎

( えんまんじ・じろう )

1967年生まれ。大学卒業後、出版社で国語教科書や漢和辞典などの編集を担当。2008年に独立。現在は、ライターとして漢字に関する辞書やエッセイなどを執筆するほか、東京や名古屋のカルチャーセンターで漢字に関する講座を持つ。著書に、『語彙力をつける 入試漢字2600 』(筑摩書房)、『漢字が日本語になるまで』(ちくまQブックス)、『漢字ときあかし辞典』『部首ときあかし辞典』『漢字の使い分けときあかし辞典』『四字熟語ときあかし辞典』(以上、研究社)、『漢字の動物苑』(岩波書店)など多数。

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