森敦
( もり・あつし )森 敦(もり・あつし):1912-89年。小説家。長崎県生まれ。旧制一高中退。横光利一に師事。1934年、「酩酊船」を新聞連載し、太宰治、檀一雄らと「青い花」を創刊。新鋭作家として期待されるも、以降30年に及ぶ転居・放浪生活を送る。50歳を過ぎ東京に戻る。74年、「月山」で芥川賞受賞。主な著書に『月山・鳥海山』『われ逝くもののごとく』『わが青春 わが放浪』などがある。
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還暦をすぎ、『月山』で芥川賞受賞。以降、盛んな創作活動の末、昨年逝った森敦には、「幻の処女作、幻の傑作」があった。昭和9年、著者22歳の折、横光利一の推輓を受けて、「東京日日」「大阪毎日」の両紙に連載された、この『酩酊船』である。
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