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内容紹介
譜面に刻み込まれた十字架の形象。受難和音や栄光音型から浮かび上がるキリストの苦難の真の意味―18世紀ドイツの神学的背景に迫るテキスト研究と、音楽の襞に分け入る緻密な楽曲分析から名曲に秘められた謎を読み解く。
目次
第1部 イエスの受難と「ヨハネ福音書」(受難から福音書の成立まで
「ヨハネ福音書」におけるイエス
ブーゲンハーゲンの「調和福音書」
二つの同時代資料―『ライプツィヒ教会全書』と『ドレスデン賛美歌集』
ルターの受難観)
第2部 ヨハネ受難曲の歴史とバッハの上演諸稿(受難曲の前史―『ヨハネ受難曲』を中心に
『ブロッケス受難曲』とバッハ
バッハの受難曲体験と『ヨハネ受難曲』成立まで
『ヨハネ受難曲』の諸稿)
第3部 バッハ『ヨハネ受難曲』全楽曲各論(冒頭合唱曲―低さの極みの栄光
イエスの捕縛
初出の二アリア―罪の逆説と信従
ペトロの否み
進みゆく裁判
判決からゴルゴタへ
十字架上の三つの言葉、イエスの死
死後の出来事
遺体の証言、埋葬と結び
『ヨハネ受難曲』第二稿)
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