中島隆信
( なかじま・たかのぶ )1960年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。現在、慶應義塾大学商学部教授。商学博士。実証的な分析を行う一方で、従来の経済学ではなかなか扱われないできた事象を経済学で読み解く一連の仕事を続けている。著書に、『大相撲の経済学』(ちくま文庫)『これも経済学だ!』『子どもをナメるな』(以上、ちくま新書)『日本経済の生産性分析』(日本経済新聞社)、『障害者の経済学』『オバサンの経済学』(以上、東洋経済新報社)がある。
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義務教育の目的は、賢い消費者を作ること。賢い消費者とは、テストでいい点をとる人でもなく、頭の回転が早い人でもない。自分の人生を自分でデザインできる人間のことなのだ。また、社会をよくするのも、まずは各々の消費者としての教養にかかっている。「道徳よりも損得を教えよ」から各教科の効果的な教え方まで。日本の教育問題の本質を鮮やかに示し、あわせて処方箋を提示する。
第1章 義務教育の役割(「教育のニーズ」…って何?
社会もよくする消費者教育)
第2章 子どもをナメるな!(モラルより損得で
「コスト」のことを教えよう)
第3章 すべての学科は「役に立つ」(数学で世の中がわかる
「伝達力」は国語から
社会科で平和の価値を知る
理科で自然とうまく付き合う
英語はまず聞くことから
芸術も体育も消費者教育
個人のための家庭科)
第4章 これからの社会、これからの教育(今こそ個人尊重を
徳育より宗教教育
「恋愛」は立派な学科
「自立」とは何だろうか)
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