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定価

814

(10%税込)
ISBN

978-4-480-06421-9

Cコード

0234

整理番号

715

2008/04/07

判型

新書判

ページ数

256

解説

内容紹介

ここ数年、会社をとりまく情況が揺らいでいる。企業買収、無理な増配要求、安定株主工作を批判する投資家。会社経営が、投資家の短期的な論理に振りまわされ、長期的な成長の青写真を描くのが難しくなった。こうした変化のなかで、繁栄の果実を手にするために、会社は何をなすべきなのか。その鍵を握るのは、部長・課長だ。「ウチの会社」に深く関わるミドル層は、会社に活力をもたらし、変革を導くパワーを秘めている。混迷の時代における企業の成長戦略を明確に記した、すべてのビジネスパーソン必読の経営論。

目次

第1章 世の中にとっての企業の役割とは(株主の存在にたいするミドルの認識
企業の存在意義 ほか)
第2章 日本企業を取りまく現実(株式市場の現在―資金「調達」の場から「提供」の場へ
株式市場へのキャッシュ・アウト ほか)
第3章 優良企業に見る統治の姿(長期的なコミットメントをもつプレイヤー―中長期の企業経営を担保
株式所有構造に見る「同族」の存在感 ほか)
第4章 「ミドルの声」を統治に活かせるか(「ミドルの声」への注目
「株主重視」の統治形態を問う ほか)
第5章 「ミドルの声」を統治に活かすために(経営の自由度を高める持ち合い
株式の長期保有を促す工夫 ほか)

著作者プロフィール

吉村典久

( よしむら・のりひさ )

1968年生まれ。学習院大学経済学部卒。神戸大学大学院経営学研究科修士課程修了。03年から04年 Cass Business School, City University London客員研究員。博士(経営学)。現在、和歌山大学経済学部教授。専攻は経営戦略論、企業統治論。著作に『日本の企業統治――神話と実体』(NTT出版)、『日本的経営の変革――持続する強みと問題点』(監訳、有斐閣)、「発言メカニズムをつうじた経営者への牽制――日本の伝統社会からみた可能性と多様な実験のすすめ」(若手研究者向け経営倫理に関する懸賞論文・奨励賞受賞、日本経営倫理学会主催)など。

この本への感想

個人的な知的欲求がさらに刺激され、読後感は非常に満足。企業経営・企業統治に関する問題意識が明確であり、それに対して理論面だけでなく、実証的な研究の成果を示しながら、世の中の論調に流されない公平な見解を披露している。自分の考えの方向性が間違っていないことを改めて認識することができた。また、株式投資の考え方、投資家としての品格のヒントも数多く、上場企業経営者にとってIR面からも重要な示唆を含む。ただ、書名については、巷で星の数ほど出版されている経営職向け押付けがましい心構え的な名称の感があり、読者が限定されてしまいそうで残念である。

ニュートン

さん
update: 2008/04/14

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