加藤重広
( かとう・しげひろ )1964年青森県生まれ。東京大学文学部言語学科卒業、同大学院博士課程修も文学博士。専門は言語学(統語論、語用論)。富山大学人文学部助教授などを経て、現在、北海道大学大学院文学研究科准教授。著書に『みんなの日本語教室』(三笠書房)、『日本語修飾構造の語用論的研究』(ひつじ書房、第22回新村出賞受賞)、『ことばの科学』(ひつじ書房)、『日本語学のしくみ』(研究社)、共著に『日本語を知るための51題』『言語学入門』(以上、研究社)などがある。
loading...
謝罪の場面で真意が伝わらず怒らせる、誤解を与える、だらだらと長く続く言い訳文、空気の読めない発言、どこか変な敬語、…。こうしたコミュニケーションの行き違いを生じさせる言い方や表現は、ニュアンスや印象論で語られがちだが、実は言語学的な理由がある。本書では、「まずい」具体例を数多く取り上げながら、言語学の中でも文脈を科学する新しい分野である語用論を背景にその理由を分析していく。知っておきたい、日本語が陥りやすい表現の落とし穴とは。
序章 なぜうまく伝わらないのか?
第1章 ことばの危機管理
第2章 誤解されることば
第3章 ロゴスとパトスを使いこなす
第4章 読むべき空気と読まざるべき空気
第5章 敬語よりも配慮
終章 時代の求めることばのありかた
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。