大澤武男
( おおさわ・たけお )1942年埼玉県本庄市生まれ。上智大学文学部史学科卒、同大学院修士。ドイツ政府給費留学生、ヴュルツブルク大学より博士号を受ける。専攻はドイツ・ユダヤ人史、古代教会史。著書には、『ヒトラーの側近たち』(ちくま新書)、『ユダヤ人とドイツ』『ヒトラーとユダヤ人』『ユダヤ人とロ-マ帝国』(いずれも講談社現代新書)、『ファウストと嬰児殺し』(新潮選書)、『ロ-マ教皇とナチス』(文春新書)、『青年ヒトラー』(平凡社新書)など多数。
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ヒトラーに共鳴・心酔し、あるいは打算で、ヒトラーの支配妄想を成就させようと画策したナチスドイツ。直観力に優れ弁は立つが、猜疑心が強く気分屋のヒトラーに、なぜ、ナチスの屋台骨である有能な側近たちが追随したのか。彼らにより強化され、エスカレートしていったヒトラーの支配妄想とはいかなるものだったのか。ゲーリング、ヘス、ハイドリッヒ、アイヒマン、ヒムラー、ゲッベルス…独裁者を支えた側近は、政局や戦局のときどきに、どのように対処し振舞ったか。過激な若者集団が世界に巻き起こした悲劇の実相をえぐる。
第1章 政権への道(よみがえる若者ヒトラー―輝く一級鉄十字章
ナチス党員番号2―エッサー ほか)
第2章 独裁支配の確立と戦争への道(国防軍司令官を前にした演説
独裁支配の演出―フリック ほか)
第3章 侵略戦争と側近たち(安楽死政策の遂行者―ボウラー
安楽死政策の方法と勇気ある司教 ほか)
第4章 破局を前にして(総統官邸地下壕
鳴り続ける電話 ほか)
エピローグ 彼らはどこで誤ったのか(国民の不満と過激な若者集団
個人崇拝のエスカレート ほか)
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