ハゲに悩む ─劣等感の社会史
寒いのは、頭か、心か、
世間の目か……
寒いのは、頭か心か世間の目か。個人的な身体への違和感、劣等感が社会化される過程を歴史に探り、理性では制御しきれない情動の一端を、男の毛根から解明する。
- シリーズ:ちくま新書
- 836円(税込)
- Cコード:0236
- 整理番号:1008
- 刊行日:
2013/04/08
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:新書判
- ページ数:224
- ISBN:978-4-480-06712-8
- JANコード:9784480067128
- 在庫 ×
笑顔の写真や体験談。フサフサになる、シャワーも強風もヘッチャラ、パッと振りかけるだけで倍に見えるなど、心動かされる宣伝コピー。薄毛対策の商品・産業が活況を呈している。医学の発展により男の頭皮は病院治療の対象にもなった。だが元来、ハゲは聡明さや頼りがいの象徴であり、改善すべきものという社会的認識はなかった。このコンプレックスはどこから生じたか。脱毛への不安と恐怖が生み出される背景は何か。身体への違和感、個人的な劣等感が社会化される過程を男たちの毛根から探り、理性では制御しきれない情動の一端を明らかにする。
第1章 身体、この悩ましきもの―チビか、デブか、ハゲか
第2章 薄毛問題の系譜―文明開化と高度成長の終焉
第3章 叩けば生える!―踊る民間療法
第4章 髪は長い友だち―カツラとファッション
第5章 お医者さんに相談だ―治療対象になった頭髪
あとがき 幻想の男らしさとオヤジの復権―光頭会に集う人々
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