今井照
( いまい・あきら )1953年生まれ。専門は自治体政策。福島大学行政政策学類教授。東京大学文学部社会学専修課程卒業。東京都教育委員会、東京都大田区役所勤務を経て現職。著書に『図解 よくわかる地方自治のしくみ』『自治体のアウトソーシング』(以上、学陽書房)、『「平成大合併」の政治学』(公人社)、『自治体政策研究ノート』(公人の友社)、『市民自治のこれまで・これから』(編著、公職研)などがある。
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江戸時代、干ばつなど自然災害を被った村は集団で移住することがあった。原発災害による自治体丸ごと避難は、現代に「移動する村」=「バーチャル自治体」を出現させている。ここにこそ自治体の原像がある。原発災害に直面した自治体の動きを徹底検証し、多重市民権の保障という新たな自治体像を提起。さらに「帰りたいけど帰らない」避難民の揺れ動く心情に寄り添いながら、緊急課題となっている住まいの再建方策と、「超長期避難」の制度化を提唱する、ポスト3・11の地方自治論。
プロローグ 自治体とは何か、住民とは何か
第1章 「移動する村」の出現
第2章 原発避難自治体はどのように行動したか
第3章 「空間なき市町村」の歩み
第4章 「仮の町」に込められた意味
第5章 「帰還」でも「移住」でもない第三の道
第6章 多重市民権を保障する自治体へ
エピローグ 国家は僕らを守らない
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