熊谷奈緒子
( くまがい・なおこ )1971年生まれ。国際関係論。国際大学大学院国際関係学研究科専任講師。国際基督教大学大学院修士課程修了。ニューヨーク市立大学大学院で政治学博士号を取得。論文に"The challenge of improvised explosive devices to International Humanitarian Law" など。
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従軍慰安婦は、なぜいま大きな問題となってしまったのか。韓国は誠意ある謝罪を求め続け、日本は法的に補償は終わったと主張し続ける。果たして和解はありうるのか。問題が複雑化してしまった経緯をたどり、その背景にある戦後補償問題、そして失敗に終わったアジア女性基金問題、女性の人権問題に対する国際的関心の高まりについて解説。さらに民族主義、ポストコロニアリズム、フェミニズムの三つを重ね合わせる多面的な理解の必要性を訴え、冷静な議論のための視点を提供する。
序章 いまなぜ慰安婦問題なのか
第1章 慰安婦問題の争点
第2章 慰安婦問題の特殊性と「普遍性」
第3章 戦争責任・戦後補償における慰安婦問題
第4章 アジア女性基金は道義的責任を全うしたか
第5章 性暴力問題のパラダイム転換―道義とフェミニズムによる挑戦
終章 真の和解に向けて
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